オレンジの悪魔が来りて笛を吹く

Youtubeでよくある「日本凄い」的な動画で紹介されていたのがきっかけで京都橘高校吹奏楽部を知った。
ローズパレードに日本では唯一、二回出場したというような紹介だった。

興味を持って検索をして最初に見たのがローズパレードの3日前に出演をしたアナハイムのディズニーランドの演奏。

とにかくビックリしたのが、マーチングバンドのイメージを根底から覆すステップ。
「踊ってるよ!」なんて思いながら釘付けになってた。

で、「もっと映像はないのか」と思って検索をして見たのがローズパレードで演奏をした「Fireball」。

坂道というシチュエーションの良さも相まって、音楽でこんなにワクワクするのは久しぶり。
向こうから楽しそうに踊って演奏している集団が徐々に見えてくるなんて、ワクワク以外ないぞ。

しかもアレンジもいい感じ。

すっかり魅了されて、今では一日に一時間は見ないと気が済まないくらいの中毒症状。

京都橘高校吹奏楽部を調べていくと、テレビにも取り上げられていたなんて知らなかったし、吹奏楽部の設立理由が「他では経験できないことを」という話だし、あのオレンジの制服が1975年からとか、笑顔でとんでもないことをするので「オレンジの悪魔」と呼ばれているとか、いろいろと面白い。

で、必ずあるのがある種のやっかみのような否定的な意見。

確かに京都橘高校吹奏楽部よりも演奏が上手くて、正統的なマーチングバンドは沢山あると思うけど、これほどまでに人を魅了するマーチングバンドはないと思う。

私は、正直、モダンジャズ以外のホーンは全く興味がなかったし、ファンカデリックは好きだけど、パーラメントは苦手というくらい。
それにマーチングバンドというと、物凄く良い姿勢でスタスタと行進しながら演奏するというくらいの認識。
だいたい、演奏している曲に全く興味がわかない。

そんな私ですら魅了させてしまう。

なにがそんなに人を魅了するのか考えてみたけど、あのステップや演奏力(ローズパレードでの鉄琴の女の子二人はとてつもない)、それに笑顔だけでなく、ある種の青春の眩しいばかりの輝きと、徒花のような脆さを見られるからじゃないかと思ったりする。

思春期の貴重な3年間をマーチングで燃え尽きさせるような輝きに引き寄せられるんじゃないかなぁとね。

ローズパレード前々日の演奏。2分10秒くらいにインタビューされる女の子は義足だという。9キロも義足で踊って歌って演奏していたなんて、もう言葉が出ない。

笑顔で演奏している裏では、とてつもない量の反復練習をしているのが容易に想像できるけど、それを微塵も見せない京都橘高校吹奏楽部は、本当にオレンジの悪魔だな。

京都橘高校吹奏楽部は、マイク・オールドフィールドとならんで、今一番生で見たいミュージシャン。